フットケアとは
フットケアとは
フットケアとは、①足指、足底部のタコやウオノメ、足爪部の巻き爪や肥厚爪などの、足のトラブルを改善すること、②足のトラブル予防のために、皮膚の肥厚部分の除去や適切な爪切りなどを行うことです。
施設内フットケア実施のメリット
介護施設や老人ホーム内において、疾病以外で多い事故が「転倒」です。
転倒は、歩行機能や下肢の筋力の低下が原因です。ちょっとした段差でも発生するため、施設利用者の立位や歩行中の踏ん張る力、地面を捉える力の維持が重要です。
実は多くの高齢者は、足部や足爪部にトラブルを抱えています。しかし、何とか歩行できるために、放置状態なのが現状です。
例えば、爪がボロボロで靴下に引っかかって折れてしまったり、爪が皮膚に食い込んだり、足裏のタコやウオノメの痛みで、いびつな姿勢で歩行したりする例がよく見られます。
こうした状態を放置しておくと、基本的な日常生活動作が低下し、転倒リスクが高まっていきます。
定期的にフットケアに取り組むことで、足部や足爪部のトラブルを緩和し、立位や歩行が安定します。これにより、転倒・骨折や運動器障害のリスクを低下できます。
また、爪にトラブルのある利用者の爪は、通常の爪切りでは対応できません。施設内の看護師や介護士は、フットケアスペシャリストに任せることによって、本来の仕事に専念できます。
フットケアによって、介護する側と介護される側、双方の身体的・心理的負担が軽減されるのです。
地域で行うフットケアのメリット
地域包括支援センター主催の「介護予防教室」では、介護保険を使用前の元気な高齢者を対象に『フットケア講座~いつまでも自分の足で歩き続けるための爪や足のこと~』を開催しています。
参加者にフットケアの知識を得てもらい、爪の切り方、足浴による足の洗い方、足の把持力維持体操、アロマを使った足のマッサージを学んでもらい、予防意識を高めて頂きます。